薬をやめてしまう人に、共通していたこと

精神科の訪問看護をしていると、「薬をやめてしまった」という連絡を受けることがある。

病院から退院して数週間後、症状が落ち着いてきた頃合いに、本人が「もう飲まなくていいと思って」と言う。あるいは、訪問に行くと薬がそのまま残っていて、「最近飲んでない」と話す。

なぜやめてしまうのか。

10年以上訪問看護をしていて、「薬をやめてしまう人」には、いくつかの共通点があると感じる。

Eさんは20代の男性だった。しばらくの間、夜眠ろうとすると誰かの声が聞こえると話していた。最初は「そういう気がする」くらいの話だったが、だんだん「毎日ある」になってきた。

頓服を飲むが治まらない。残りが少なくなってきても、「我慢できるから」と受診を先延ばしにする。

「あかんねん。イライラしたら止まらんねん」と、ある日ぽつりと言った。

そうして通院して、薬が一種類追加された。

数週間後、「聞こえなくなった」と言った。

その言葉を聞いたとき、私はホッとした。でも同時に、少し緊張した。

「聞こえなくなった」は、薬をやめるきっかけになりやすい——


なぜ「良くなったとき」に薬をやめてしまいやすいのか。訪問の中で気づいてきたことを書きました。

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「薬が続けられない」のには理由があります。責める前に、その構造を知ってほしい。

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