
観葉植物の葉が枯れてくる原因は、水切れ、日当たり、温度、根詰まり、根腐れ、病気や害虫、肥料の7つに分けて考えると探しやすくなります(KINCHO園芸)。どれが原因かは、葉が茶色くなったのか、黄色くなったのか、しおれたのかを見ると、見当をつけやすくなります。葉の様子ごとの原因とまずやること、枯れた葉の扱い、季節ごとの注意を順に紹介します。ここで取り上げるのは、熱帯・亜熱帯の観葉植物です(乾燥地が原産の多肉植物は含めていません)。
葉が枯れてきたら、最初に確かめること
枯れているのか、休んでいるだけなのか
休眠期の観葉植物は、ふだんほど水を必要とせず、元気がないように見えても枯れているわけではありません。見分けるときは、茶色になった幹や枝をハサミで切ってみます。中心まで湿っていれば休眠中、茶色く乾いていれば枯れています(KINCHO園芸)。
寒さにとても弱い種類もありますが、葉が全部落ちても株は生きていることがあります。あきらめずに世話を続けると、春から夏にかけて葉が出てくることもめずらしくありません(日比谷花壇)。
原因は1つとは限りません
いくつかの原因が重なっていると、1つを直しても元気にならないことがあります(KINCHO園芸)。原因が分からないまま手当てをすると、かえって逆効果になることもあります。ここで紹介する原因と対処は一般的なもので、種類によっては合わないこともあるので、育てている植物の性質も合わせて確かめてください(ハイポネックス)。
葉の様子から探す、原因とまずやること

葉が茶色くなる、白っぽく焼けたようになる:強い日差し
観葉植物は基本的に直射日光に弱く、夏などに強い日差しが当たる場所に置くと、葉焼けを起こします(KINCHO園芸)。夏の窓辺や直接日が当たる場所では、短い時間でも葉や茎が茶色く変わることがあります(日比谷花壇)。部屋の中でも、南向きの窓辺や西日が入る場所は光が強すぎることがあり、葉が白や茶色っぽく変わる葉焼けにつながります。焼けた葉は元に戻りません(KINCHO園芸)。
強い日差しで弱っているようなら、まず半日陰に移します。元気が出てきたら、少しずつ明るい場所に戻して様子を見ます。窓辺に置くなら、レースのカーテンなどで光を和らげます(KINCHO園芸)。置き場所の目安は観葉植物の置き場所と日当たりにまとめています。
夏に葉が茶色くなる、落ちる:暑さ
暑さに強いといわれる観葉植物でも、30℃を超えるような暑い環境にずっと置かれると夏バテを起こします。葉が茶色く変わったり落ちたりしたら、暑さが原因かもしれません(ハイポネックス)。夏の部屋は、温度の管理をしていないと、日中に40度近くになることもあります(KINCHO園芸)。
夏バテは、高温・直射日光・乾燥や蒸れなど、いくつかの原因が重なって起こることが多いので、水やりだけでなく、置いている環境も見直します。窓を開けたりサーキュレーターを回したりして風を通すと効果的です。ただし、エアコンの風が直接当たらないようにします(KINCHO園芸)。
葉が乾いて傷む:乾燥と、エアコン・暖房の風
葉の水分が失われると、葉が傷んで枯れてしまうことがあります。冬はとくに空気が乾きやすいので、霧吹きで葉に水をかけて補います。暖房の温風は葉の水分を多く奪うので、空調の風が直接当たらない場所に置きます(ハイポネックス)。空調の風が直接当たると、葉が乾いて枯れたり、葉を落としたりする場合があり、ベンジャミンやアジアンタムなどはとくに置き場所に気をつけます(ハイポネックス)。
葉が黄色くなる、茎がひょろひょろ伸びる:光が足りない
日光が足りないと、育つのに必要な養分が作れず、葉がだんだん黄色や茶色っぽく変わってしおれていきます。茎や枝が細長く伸びる「徒長」も起こります(KINCHO園芸)。
買ってから2〜3週間の株で、葉が黄色くなったり落ちたりするときは、不調の原因としていちばん多いのは光不足です。窓際などの明るい場所に移すか、60W相当以上のLED電球を1mの距離から当てます(みんなの趣味の園芸)。
ただ、光が足りなかった株をいきなり日当たりのよい場所に移すと、かえって弱ってしまうことがあります。まずはカーテン越しの窓辺や半日陰で慣らしてから移します(KINCHO園芸)。
下の葉からだんだん黄色くなる:寒さで休んでいる
買ってから2〜3週間の株で、古い葉が下からだんだん黄色くなってきたときは、部屋が寒くて休眠に入ったことも考えられます。部屋の最低温度が10℃以下になるなら、休眠の可能性が大きいでしょう。その場合は、そのまま葉を落とさせて、水やりと肥料を控え、春まで休ませます(みんなの趣味の園芸)。
葉が垂れる、丸まる、しおれる:水切れと、水のやりすぎ
観葉植物が枯れる原因の多くは、水切れです。水やりが足りないときのほか、暑さで土の水分がすぐ蒸発したときや、根詰まりを起こしたときにも起こります。幹にしわが寄る、葉が垂れたり丸まったりするのは、水が足りないサインです。株元の土を触って、指に付かずにサラサラ落ちるようなら、鉢底から水が出るくらいたっぷり与えます。水切れが原因で葉が全体にしおれているときは、水をためたバケツなどに鉢ごと沈めて、数時間かけて根から水を吸わせます(KINCHO園芸)。
反対に、土がいつも湿っていると、根が弱って根腐れしやすくなります(KINCHO園芸)。受け皿にたまった水をそのままにすると根腐れの原因になるので、水やりのあとに捨てます(ハイポネックス)。水やりの間隔は、鉢の大きさや葉の数で変わるので、葉先の様子や土の表面を見て決めます(日比谷花壇)。水やりの見分け方は観葉植物の水やりにまとめています。
急にしおれる、葉の色が抜ける、白い筋が入る:肥料のやりすぎ
冬の休眠期に肥料を与えたり、育つ時期でも一度にたくさん与えたりすると、かえって植物が弱ります。株全体が急にしおれる、葉の緑が減ったり焼けたような色に変わったりする、葉が硬くなる、緑の葉に白い筋が入る、といった様子があれば、肥料のやりすぎかもしれません(KINCHO園芸)。
そのときは肥料をやめて、いらない肥料を取り除きます。置くタイプの肥料なら、表面の土をできるだけ取り除きます。液体の肥料なら、水を多めに与えて洗い流すか、土ごと取り替えます。反対に、土に栄養が無くても、植物はだんだん元気がなくなります。肥料は、決められた使い方と量を守って与えます(KINCHO園芸)。
水がすぐ抜ける、下の葉が黄色っぽくなる:根詰まり
長く植え替えをしていないと、鉢の中で根がいっぱいになる根詰まりを起こします。そのままにすると、水や栄養を吸い上げられず、根腐れを起こしたり枯れたりします。水やりをしてもすぐ鉢底から流れ出て乾く、ある日急にぐったりする、新芽が小さい、下の葉が黄色っぽくなる、根が鉢底から出ている、といったときは、早めに植え替えます(KINCHO園芸)。
植え替えるときは、古い根を整理して、新しい土でひと回り大きな鉢に植えます。根詰まりを防ぐには、1〜2年ごとの植え替えがすすめられています(KINCHO園芸)。ただし、夏バテで弱っている間の植え替えは負担が大きいので、涼しくなってからにします。すでに根腐れが進んでいるときは例外で、最小限の植え替えを検討します(KINCHO園芸)。時期と鉢の大きさは観葉植物の植え替え時期と鉢のサイズにまとめています。
葉が茶色や黄色になって落ちやすい、幹がやわらかい:根腐れ
根腐れは、水のやりすぎや水はけの悪い土のほか、肥料のやりすぎで根が傷むことからも起こります。幹や茎がブヨブヨにやわらかくなる、根が黒くなる、土から腐ったにおいがする、コバエがわく、土の表面に白いカビが生える、葉が茶色や黄色に変わって落ちやすくなる、などが主なサインです。水やりを止めて様子を見る方法もありますが、ひどい場合は植え替えが必要です。黒くなった根は腐っているので、切り落としてから植え替えます(KINCHO園芸)。水はけのよい土は観葉植物の土の選び方にまとめています。
葉の裏に虫がいる:害虫と病気
病気や害虫をそのままにすると、観葉植物は枯れてしまいます。つきやすい虫は、葉の裏に集まって養分を吸うハダニ、株にくっついて養分を吸うカイガラムシ、新芽やつぼみに群がって養分を吸うアブラムシなどです。葉の裏や枝の付け根をこまめに見て、虫を見つけたら葉水や濡れたティッシュで取ります。病気になったり虫が大量に出たりしたときは、その葉や茎ごと切り落としたほうがよいでしょう(KINCHO園芸)。虫の見分け方と退治のしかたは観葉植物の虫対策にまとめています。
部屋の隅で元気がない:空気がよどんでいる
買ってから2〜3週間の株で、光を足しても元気が戻らないときは、部屋の隅などで空気が動かずよどんでいないかを確かめ、部屋の真ん中や窓の近くなど、風が通る場所に移します(みんなの趣味の園芸)。風通しが悪いと湿気が逃げにくく、株のまわりが湿りすぎて、病気や虫がつく原因になります(ハイポネックス)。
枯れた葉や腐った部分は元に戻らないので、切り取る
枯れた葉や腐った部分は元に戻らないので、早めに切り落とします。黒や茶色に変わった葉や、枯れた枝も取り除きます(KINCHO園芸)。
切るときは、できるだけ葉を残すほうが回復しやすくなります。元気な葉が1〜2枚しか残らなくても、時間をかければ回復することはあります。完全に枯れてしまうと回復は難しくなるので、早めに手当てをします(KINCHO園芸)。
季節ごとに気をつけること

夏:水やりは涼しい時間に
夏の水やりは、気温が上がる前の時間にします。KINCHO園芸は根腐れを防ぐために室温が上がる前の朝をすすめていて、すでに暑くなった日中の水やりは鉢の中が蒸れやすくなるので避けます。ハイポネックスは、まだ気温がそれほど上がっていない早朝か、気温が下がる夜をすすめています。
冬:寒さと、水のやりすぎ
観葉植物の多くは、気温が10℃を下回ると元気がなくなります。冬に暖房の無い玄関などに置いた株の元気がないときは、寒さが原因かもしれません(ハイポネックス)。気温が10度を下回ると弱りやすくなり、葉の色が変わって、やがて全体が枯れてしまいます(KINCHO園芸)。冬は暖かい部屋に移し、冷えた壁や窓から離して置きます(KINCHO園芸)。暖房を切ったあとの窓の近くは、放射冷却で急に冷えることがあるので、夜の温度差にも気をつけます(ハイポネックス)。
冬は休眠期なので、水は控えめにします。土の表面を触って湿り気があれば、水はいりません(日比谷花壇)。ハイポネックスは、冬は土の表面が乾いてから2〜3日後くらいに、受け皿に水がしみ出す程度与える方法をすすめています。
春から夏:肥料は育つ時期に
肥料は、春や夏の育つ時期に与えると効果的です(ハイポネックス)。冬の休眠期に与えると、かえって弱ってしまいます(KINCHO園芸)。
まとめ
- 枯れたかどうか迷うときは、茶色になった幹や枝を切って中を見ます。中心まで湿っていれば休眠中で、枯れてはいません。
- 茶色く焼けた葉は強い日差しや暑さ、乾いて傷んだ葉は乾燥や空調の風を疑います。
- 黄色い葉は、光不足や寒さによる休眠、根詰まりのことがあります。
- しおれた葉は、水切れのほか、水や肥料のやりすぎ、根腐れのこともあります。
- 枯れた葉や腐った部分は元に戻らないので、早めに切り取ります。
