観葉植物の鉢の選び方|素材ごとの乾きやすさ・底の穴・受け皿と鉢カバー

観葉植物の鉢は、素材で土の乾き方が変わります。素焼きは土が乾きやすく、プラスチックは土が乾きにくい鉢です。もうひとつ大事なのが水の逃げ道で、底に穴のない容器に土を入れて同じように水をやると、水がたまって根腐れを起こします(花ごころ)。受け皿や鉢カバーにたまった水は、捨てるようにします(第一園芸)。素材、底の穴、受け皿と鉢カバーの順に見ていきます。

素材で変わるのは、土の乾きやすさと重さ

鉢は材質によって土の乾き具合が違い、水のやり方も変わります。そのせいで植物の生長が鈍ったり、管理が大変になったりすることもあるので、見た目だけでなく、育てる条件や植物の性質も考えて選びます(KINCHO園芸)。

素焼き・テラコッタ:通気性がよく、土が乾きやすい

素焼き鉢は、粘土を釉薬(うわぐすり)をかけずに700〜800℃の低温で焼いた鉢です。空気と水分を通しやすいので、土が乾きやすく、水やりの回数が多くなります(KINCHO園芸)。KINCHO園芸は、観葉植物の夏バテ対策のひとつとして、根の蒸れを防ぐために通気性の良い素焼き鉢をすすめています。

乾きやすいぶん、水切れには気をつけます。ハイポネックスは、アジアンタムの育て方の中で、テラコッタや素焼きの鉢植えは乾燥しやすいので水切れを起こさないように、と書いています。ハクサンも、水分を好む植物だと水切れの心配があり、小さめの鉢は特に注意が必要としています。

素焼きの欠点は、割れたり欠けたりすることです(ハクサン)。ハイポネックスも、低熱で焼かれているため、もろくて壊れやすいことを難点にあげています。

テラコッタも、釉薬をかけずに焼いた鉢です。ハイポネックスの説明では、素焼きと違って高熱で焼かれているので素焼きより壊れにくく、通気性は素焼きより劣るといわれています。KINCHO園芸も、テラコッタの通気性と透水性は素焼き鉢よりやや劣るとしています。

陶器(釉薬をかけた鉢):室内に飾る向き、通気性はよくない

釉薬をかけて焼いた陶器の鉢は、化粧鉢とも呼ばれます。色や柄、質感がいろいろありますが、通気性がよくないので、栽培用というより、洋ランや観葉植物などを室内に飾る観賞用に向きます(KINCHO園芸)。

プラスチック:軽くて丈夫、土は乾きにくい

プラスチック鉢は丈夫で軽く、色やデザインも豊富です。鉢の表面が水や空気を通さないので、水やりを控えるなど過湿にならないように管理します。そうすれば、ほとんどの植物を育てられます(KINCHO園芸)。ハイポネックスも、土が乾きにくいことを難点にあげています。

ハクサンは、大きさに関わらず軽くて動かしやすいことを利点にあげ、苔が生えづらいので室内で育てる観葉植物に使うのもおすすめ、としています。一方で、通気性が悪く土が乾きにくいため、根腐れを起こしやすいことを欠点にあげています。

木製:長くは使えない

木製の鉢は通気性、排水性、断熱性がありますが、2〜3年で風化してくるので長くは使えません(KINCHO園芸)。ハイポネックスは、防腐剤を塗っていない木製鉢は木が腐りやすいとしたうえで、そのまま土を入れて使うのではなく、鉢カバーとして使うことをすすめています。

鉢の素材ごとの土の乾きやすさと気をつけることの表

素材に合わせて、土も考える

素焼き鉢は鉢の表面から空気が出入りし、水も蒸発するので、比較的乾きやすい鉢です。そのため、より保水性のある土が合います。プラスチック鉢の表面は水も空気も通さないので、より排水性と通気性にすぐれた土が合います。ただし、ちょうどよい土は、水やりの間隔や置き場所、植物の種類によっても少しずつ変わります(KINCHO園芸)。土そのものの選び方は観葉植物の土の選び方にまとめています。

鉢は、底に穴のあるものが基本

観葉植物の水やりは、鉢の底穴から水があふれるくらいが目安です(ハイポネックス)。この水やりには、土にたまった老廃物を洗い流す役割もあります(KINCHO園芸)。底に穴があるから、この水やりができます。

空き缶やガラスの器のように、底に穴のない容器を鉢代わりに使うときは、水やりに注意が必要です。穴のある容器と同じように水をやると、中に水がたまったままになり、根腐れを起こします。花ごころは、水やりは控えめが基本の多肉植物やサボテンなら、穴のない容器でも比較的失敗が少ないとしています。水を好むプミラやポトスなどの観葉植物を穴のない容器で育てる方法としては、土を使わないハイドロカルチャーをすすめています。ただし、ハイドロカルチャーなら根腐れしない、というわけではありません。ハイポネックスは、ハイドロカルチャーの弱点のひとつに、根腐れを起こしやすいことをあげています。

受け皿と鉢カバーには、水をためない

受け皿にたまった水は、水やりのあとに必ず捨てます。そのままにすると根腐れの原因になります(ハイポネックス)。

KINCHO園芸は、ほかの理由もあげています。受け皿に残った水は湿度を上げる原因になり、汚れた水はチョウバエが卵を産む場所にもなります。夏は、十分に水をやったあと、すぐに受け皿の水を捨てます。そのままにしておくと、鉢の底の部分の土が湿った状態が続いて、蒸れや根腐れにつながります。

鉢カバーを使うときも同じです。第一園芸は、鉢カバーや鉢皿に水をためるのはNGで、たまった水は捨てるように、としています。KINCHO園芸も、受け皿や鉢内のインナーポットには水をためないように、としています。土がいつも湿っていると、根が腐る可能性があるからです。水やりの見分け方や回数は観葉植物の水やりにまとめています。

底の穴・受け皿・鉢カバーで気をつけることの表

鉢の大きさは、今の鉢より一回り大きく

鉢の大きさは、口の直径を号数で表します。1号は約3cmで、5号鉢なら口径15cmです(KINCHO園芸)。植え替えのときの新しい鉢は、元の鉢より一回り大きいサイズを選びます。大きすぎると、根腐れを起こしやすくなります(KINCHO園芸)。号数ごとの直径や植え替えの時期は観葉植物の植え替え時期と鉢の号数早見表にまとめています。

まとめ

  • 素焼きは土が乾きやすく、プラスチックは土が乾きにくい。陶器(釉薬をかけた鉢)は通気性がよくないので、室内に飾る観賞用に向く。
  • 素焼きは割れたり欠けたりする。乾きやすいので、水分を好む植物や小さめの鉢は水切れに注意する。
  • 素焼きには、より保水性のある土、プラスチックには、より排水性と通気性にすぐれた土が合う。
  • 底に穴のない容器で、穴のある鉢と同じように水をやると、水がたまって根腐れを起こす。
  • 受け皿の水は水やりのあとに捨てる。鉢カバーにたまった水も捨てる。
  • 植え替えの鉢は、元の鉢より一回り大きいサイズにする。

参考にした資料

  • KINCHO園芸「コンテナのいろいろ」 https://www.kincho-engei.co.jp/gardeningbeginner/basics/002-005/ ―素材ごとの特徴、号数
  • KINCHO園芸 Q&A「使用する鉢の材質によって、用土の種類を替えた方が良いのでしょうか?」 https://www.kincho-engei.co.jp/qa/category2/11/ ―鉢の材質と土
  • KINCHO園芸「新生活の贈り物に適した観葉植物~育て方やお手入れ方法~」 https://www.kincho-engei.co.jp/gardeningbeginner/column/2025/03/vol53.html ―水やり、受け皿とインナーポット、植え替えの鉢の大きさ
  • KINCHO園芸「観葉植物も夏バテする?エアコンで枯れる?夏に弱る原因と対策」 https://www.kincho-engei.co.jp/gardeningbeginner/column/2026/07/vol90.html ―素焼き鉢、夏の受け皿の水
  • KINCHO園芸「観葉植物周りのコバエ対策どうする?予防と駆除の具体的な対策方法」 https://www.kincho-engei.co.jp/gardeningbeginner/gardening_column2/2024/10/post-4.html ―受け皿の水とチョウバエ
  • ハイポネックス Plantia「園芸を始める前に!知っておきたい植木鉢の基本」 https://www.hyponex.co.jp/plantia/plantia-5930/ ―素焼き・テラコッタ・プラスチック・木製の特徴
  • ハイポネックス Plantia「【観葉植物】初心者でも安心! 観葉植物の管理方法やおすすめの品種は?」 https://www.hyponex.co.jp/plantia/plantia-7214/ ―水やりの量、受け皿の水
  • ハイポネックス Plantia「アジアンタムの育て方とは?|水やりのコツとお手入れをご紹介」 https://www.hyponex.co.jp/plantia/plantia-9714/ ―テラコッタや素焼きの鉢の水切れ
  • PROVEN WINNERS(ハクサン)「鉢の選び方 植木鉢のサイズ種類と用途」 https://provenwinners.jp/magazine/howto_select_flower_pot/ ―素焼きとプラスチックの利点と欠点(草花の苗を中心にした記事)
  • ハイポネックス Plantia「ハイドロカルチャーにおすすめの肥料や植えつけ手順、お手入れのコツ」 https://www.hyponex.co.jp/plantia/plantia-8474/ ―ハイドロカルチャーと根腐れ
  • 花ごころ「みんなに聞いた『鉢選びのアイデア・体験談』」 https://hanagokoro.co.jp/btoc/life/life125/1480/ ―底に穴のない容器の水やり
  • 第一園芸 報道発表資料(2022年8月2日)「長く楽しむためのポイント」 https://www.daiichi-engei.jp/wp/wp-content/uploads/2022/08/f8765356c8bcfb4a73187eea1cc93756.pdf ―鉢カバーや鉢皿の水

植物の種類や置き場所によって、適切な管理は変わります。

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