
観葉植物の土は、市販の培養土をそのまま使う方法と、自分で配合する方法があります。室内に置くなら、水はけと、虫やカビが出にくいことが選ぶときの目安になります。土の種類の違い、市販品の中身の見方、自分で配合する場合の基本をまとめました。
室内の観葉植物に向く土の条件
観葉植物には、排水性や保肥性に優れ、虫が繁殖しにくい土が適しています(ハイポネックス)。室内では、土に湿気がこもって日光が当たらない状態になると虫が発生しやすく、湿気がこもった結果カビも生えやすくなります(ハイポネックス)。
市販の培養土は、観葉植物に合うようにpHが調整されていたり、排水性や通気性に優れていたりするため、安心して使えます(ハイポネックス)。
よく使われる土の種類と性質
| 用土 | 性質 |
|---|---|
| 赤玉土 | 通気性・排水性・保水性・保肥性に優れる。虫が繁殖しにくい |
| 鹿沼土 | 通気性・排水性に優れる。酸性が強く、酸性土壌を好む植物に向く |
| 腐葉土 | 保水性や保温性を高める改良用土。これだけでは植物は育たない |
| パーライト | 排水性に優れる |
| バーミキュライト | 通気性に優れる |

赤玉土のような基本用土に混ぜ込んで、水はけや通気性、保肥性を高めるものを補助用土と呼びます(ハイポネックス)。培養土は、この基本用土と補助用土がバランスよく配合され、特定の植物向けに作られた土で、そのまま使えます(ハイポネックス)。
市販の培養土は、中身の違いで選ぶ
同じ「観葉植物の土」でも、配合はメーカーや商品で違います。プロトリーフの2つの商品を例に挙げます。
| 観葉植物の土 | 室内向け観葉・多肉の土 | |
|---|---|---|
| 配合原料 | バークたい肥、赤玉土、鹿沼土、ココヤシガラ、ピートモス、もみがらたい肥、くん炭 等 | 鹿沼土、パーライト、赤玉土、速効性化成肥料、緩効性化成肥料 等 |
| 特徴 | 排水性と保水性を兼ね備えた培養土。初期生育分の肥料をあらかじめ配合 | たい肥を使わないことで虫がよりつきにくく、カビやキノコも生えにくい。すぐ効く肥料とゆっくり効く肥料の2種類を配合 |
| 向く場面 | 観葉植物全般 | 室内に置く観葉植物・多肉植物(中〜大型向け) |
虫やコバエが気になる場合は、たい肥のような有機質を使っていない土を選ぶ、という見分け方ができます。パッケージの原料表示を見ると、たい肥・腐葉土が入っているかが分かります。
選ぶときの判断表
| 困っていること・置き場所 | 見るところ |
|---|---|
| 室内に置く。虫やコバエを避けたい | たい肥・腐葉土などの有機質を使っていない配合か |
| 土が乾きにくい。根腐れが心配 | 商品の用途(室内向けか屋外向けか)と、鹿沼土・パーライトなど排水性の高い材料が入っているか。材料の有無だけでなく、どの植物向けに作られた配合かも見る |
| 乾きが早くて水やりが追いつかない | 赤玉土やピートモスなど保水性のある材料が入っているか。あわせて、鉢の大きさや置き場所、水やりの仕方も見直す |
| 植え替え後すぐに肥料を足したくない | 初期の生育分の肥料が入っているか(表示を確認) |

虫やカビが出たときの対処
土に湿気がこもって日光に当たらない、有機肥料を使っている、受け皿に水がたまっている、枯れ葉やゴミをそのままにしている、といった状態だと、虫がわきやすくなります(ハイポネックス)。
- キノコバエ対策として、土の表面を無機質の用土で覆うと、卵を産み付けられなくなります。ハイポネックスは5cmほど敷き詰めるようすすめていますが、鉢の大きさによって適した厚みは変わります。
- アブラムシには、黄色の粘着トラップで誘引する、嫌いなアルミ箔を鉢の下に敷く方法があります(ハイポネックス)。すでに葉に付いている個体は、これだけでは減らないため、取り除くか、薬剤を使う場合は製品の説明に従ってください。
- ハダニは、テープなどで地道に取り除くほか、湿気に弱いため葉の裏を霧吹きで濡らすのも効果的です(ハイポネックス)。
- カビを防ぐには、水はけの良い土を選び、時々風通しの良い場所に出して乾燥させ、定期的に土を入れ替えます(ハイポネックス)。
100円ショップの苗に入っている土
100円ショップなどの小さな苗は、ココピートやピートモスを固めた成形培土で売られていることが多いです(ぷちグリ)。この土は湿っているときは水をたっぷり抱えますが、乾くとカチカチに固まり、水を弾いてしまうことがあります(ぷちグリ)。買ってきた苗をそのまま育てにくいと感じる場合は、土が原因のことがあります。
自分で配合する場合
配合の例はメーカーによって違います。KINCHO園芸(住友化学園芸)は、基本のブレンドとして赤玉土(小粒または中粒)6、腐葉土4を挙げています。これは多くの草花に適する配合で、観葉植物向けとしての記載はありません。ハイポネックスは赤玉土7、腐葉土3の例を挙げています。どちらか一方が正解というものではないので、育てている植物に合わせて、上の表の性質を見ながら調整してください。
作りたての培養土は、無菌の基本用土を使っているため微生物の生育が十分ではありません。使う1〜2か月前に混ぜて水で湿らせ、あらかじめ微生物を増やしておきます(ハイポネックス)。すぐ植え替えたい場合は、市販の培養土のほうが手間がかかりません。
土の入れ替えの目安
植物の種類や生長の度合いにもよりますが、2年に1度のタイミングでの入れ替えを勧めます(ハイポネックス)。冬の寒い時期は避けて、生育期を迎える春に行うのがよく、生育期は種類によって異なるので確認してから行います(ハイポネックス)。入れ替えの時期や鉢のサイズの選び方は、観葉植物の植え替え時期にまとめています。
参考にした資料
- ハイポネックス Plantia「観葉植物が元気に育つおすすめの土とは!」 https://www.hyponex.co.jp/plantia/plantia-12399/ ―観葉植物に向く土の条件、室内での虫とカビ、市販の培養土、赤玉土・パーライト・バーミキュライトの性質、土の入れ替えの目安
- ハイポネックス Plantia「培養土について解説!」 https://www.hyponex.co.jp/plantia/plantia-14518/ ―培養土と腐葉土の違い、基本用土と補助用土、赤玉土・鹿沼土の性質、自作した培養土の使い方
- プロトリーフ「観葉植物の土」 https://www.protoleaf.co.jp/products/kanyousyokubutsunotsuchi/ ―配合原料、排水性と保水性、初期生育分の肥料
- プロトリーフ「室内向け観葉・多肉の土」 https://www.protoleaf.co.jp/products/shitsunaimukekanyoutanikunotsuchi/ ―配合原料、たい肥を使わない設計、2種類の肥料
- ぷちグリ「100均の観葉植物は植え替え必須?」 https://puchi-green.com/100yen-replanting/ ―100均の苗に使われている成形培土の性質
- KINCHO園芸(住友化学園芸)「育てる目的に合わせて土をブレンドする」 https://www.kincho-engei.co.jp/gardeningbeginner/basics/003-004/ ―赤玉土6:腐葉土4の基本のブレンド
植物の種類や置き場所によって、適切な管理は変わります。

